昨日発表された(英)政策金利発表は、市場予想と一致する0.25%の利上げとなり、昨日の「ポンド/ドル (ユ)ECBトリシェ総裁会見までは様子見」でお伝えした通り、利上げを見込んでポンドを買い進めていた参加者の利食い売り、0.50%の利上げを期待していた一部参加者からの失望売りが強まり、ポンド/ドルは1.9769ドルまで下値を広げた。また下落途中に発表された(米)週間新規失業保険申請件数、4月財政収支の好結果もポンド/ドルの下落要因となり、主要通貨ペアも軒並み下値を広げる展開となった。
昨日の重要経済指標によって、ここ数日続いていた主要通貨ペアの持ち合い相場も、とうとう方向性が見えてきたという段階だろう。ポンド/ドルは昨日の下落によって、1.9840ドルのサポートラインを明確に割り込んだ。同ラインは4月16日以降、ポンド/ドルの下値を支えていた重要なラインとなっている為、今後暫くの間ポンド/ドルは、調整色の強い展開となる事が考えられる。
現在ポンド/ドルは3月5日を基点とした上昇幅のフィボナッチ38.2%戻し(1.9768ドル)に支えられているものの、日足チャートを見るとローソク足が一目均衡表の基準線・転換線を下抜けている。更に、13日移動平均線と26日移動平均線がデットクロスを形成している為、下値を広げる展開が予想される。
本日は、21:30から(米)4月小売売上高(コア・前月比)、4月生産者物価指数(コア・前月比)等の重要経済指標が発表され、本日の指標結果次第では主要通貨ペアが更に下値を広げる可能性がある。現在の為替市場はドル高の流れがやや強い為、本日の指標結果が好結果となれば主要通貨ペアは一段安となり、指標結果が大幅に悪化する内容でなければドル高の流れは変わる事はないだろう。