2日、再び円キャリートレード解消売りが為替市場全体で広がり、ドル/円・クロス円は軒並み2007年安値を更新する展開となり、ポンド/円に至っては先週だけで約1100ポイントもの下落幅を生み出した。その影響でポンド/ドルは2日のロンドン為替市場から軟調に推移し始め、サポートラインの1.95ドルを割り込んだ。本日も下落基調は継続しており、一時は1.9214ドルまで下値を広げ、2007年安値を更新した。
ポンド/ドルの2月23日から続いたレンジ内相場は「ポンド/ドル 2月9日以降の1.9670ドル突破はお預け」でもお伝えした様に、下抜ける方向で終止符を打った。しかしポンド/ドルは我々の予想以上に下落バイアスが強く、本日2007年安値を更新するまでに至った。ポンド/円日足チャート・一目均衡表では雲の遥か下まで押し出され、遅行線は雲を突き抜けており、移動平均線は短期移動平均線が・中長期共に下抜けデットクロスを形成しており、依然として弱気サインを示している。ポンド/ドル日足チャートでも5日移動平均線が13・26・100日を突きぬけ、本日のローソクは100日移動平均線を割り込んでの推移となっており、ストキャスティクス・パラボリック等も弱気サインを示している。また一目均衡法では、遅行線が雲を下抜いている事からも、下落基調は今後も継続する可能性が高い。
以前から申し上げている様に、今回の下落はポンド/円が大きく関わっている為、ポンド/円の動向が鍵を握っているといっても過言ではないだろう。したがってポンド/円が軟調に推移する限り、ポンド/ドルも上昇トレンドを形成する可能性は低いと思われる。